三つ折り財布は、いつか挑戦しなければならない作品だと思っていた。
三つ折り財布は、革で作るとどうしても重なる部分が多く厚みが出る。それに加えスリム感が出にくく、コロコロ(伊達巻みたい)になるだろうと推測できる。だから、今まであまり作る気になれなかった。
挑戦。 できるだけ革は薄く(0.8mm〜1mm)を基本に可能な限り漉いて、薄い革でできるだけ重ならないように部品の数を少なくし、一枚つなぎ革を多く用いて仕上げる方向でデザインしたい。

革の切り出し
シンプルにコインポケットは8cmのファスナー付きの小型、カードケースは1箇所に重ねて4〜5枚収納でき、紙幣は全体に挟み込むデザインとした。
革材は牛革シュリンク型押ティファニーブルー1mm(柔らかめ)から切り出し、コインポケットとカードケースとマチは0.8mmくらいに漉き、インナーベースに縫い付け、最終的にアウター外周にインナーベースを縫い付けることにした。
ここで特記したいのは、コインポケットとカードケースをインナーベースに縫い付けるとこで全面縫い合わせすると途中で針が入らない部分ができるので、大きさと形状の変更を繰り返し、全体寸法も修正した。

ファスナーの調整
8cmのファスナーがないので、16cmのファスナーを切り詰めて上部下部のストッパーをつけた。
ファスナーはYKKエバーブライト3号ライトブルーでティファニーブルーに合わせた。



カードケース
カードケースはある程度フレキシブルに1枚〜6枚が入るように、そしてカバーを取り除き、革の重なりをできるだけ避ける。との条件下で散々作り直して最後は、極シンプルに落ち着いた。
全体をインナーベースにがっちり貼り付けるより、膨らみを持たせカード1枚でも滑り落ちないようにして縫い付けた。縫い付けの工程順で底面は最後に縫い付けることにした。


インナーベースの縫い上げ
インナーベースはお札を入れる側は縫い付け無いが、外観からはアウター全てに縫い目が出た方が見栄えがいいので、アウターには全周に菱目を開けた。
一方インナーベースは縫い合わせない部分の継ぎ目部分を菱目の間に合わせて二重に糸を這わせて丈夫さを持たせられるサイズに合わせた。また全体の長さはアウターより折り曲げ内輪差を考えて短くした。
ゴムのりは十分乾いてから、ビニールを挟んで少しずつ曲げながら貼り合わせていく。慎重に合わせないと綺麗な曲線が出てこない。


完成
最後にアウターのスプリングホックをつけて、コバをフェニーチェで塗って完成となった。飾りスプリングホックをネットで見つけたので取り寄せたが、なんとデカイ!!持っている打ち具は大までだが、それより大きいので特大かも?
ホームセンターに行って代わりになるものを探したらあった!6mmのスペーサーだ。これでゲンコ部分は打てるはず、そしてアタマはゴム板に特大スペーサー2種類を重ねてその上に歯切れ革を貼り付けてアタマが潰れないようにしてから大の打ち具でスプリング部に当たらないよう使った。
実は、ここまで来るのに試作品、コインケース3つ目、カードケース4つ、インナーベース2つ、アウター2つでやっと完成した。
完成直後にアウターにフェニーチェがちょこっと着いていたのを発見。まぁフェニーチェの接着力は最強で拭いても擦ってもビクともしない。時間をかけて気長にカリカリやっていこうと思う。
結局、当初の目的通りのかさばらない(伊達巻きみたい)にならず、期待以上の出来になった。
コインケースをボックス形に、カードケースをチョッとカッコ良くなど思いは果てしない。
とりあえず 完成!




