以前から、レザーを染料や顔料での色づけを試していたが、今回は藍染!
世界最古の染料とも言われ、インダス文明の遺跡から発見された紀元前3,000年のものが発見された。日本では、飛鳥文明(飛鳥時代)に使われていたとの記録がある。とにかく、素敵な色で最近では「ジャパン・ブルー」とも呼ばれています。
この藍染を簡単にできるキットを使って、革(発色の良いホワイトレザー)に紺屋藍(KONYA-I)で染色してみました。
模様をつけるには
”藍”そのものの色合いも素敵ですが、藍染でよく見る「絞り染め」や「たたみ染め」など素晴らしい模様ですね。そんな藍染めを革で試してみたくて、始めました。
ネットで調べても、具体例が見つからないので、やってみるしかない!
前もって言っときますが、今回はは失敗例ですよ!
革は布より硬く、厚みがあるので紐で縛る「絞り染め」は無理。版画をさ彫って強く押し付けたらうまくいくかも。。。イメージ図を作って、さっそく道具の作成。
版画式挟み込みスタンプ器の制作
A4サイズより2回りくらい大きい1.5~2.0cm厚くらいのMDFを選択し歪みがでないようにした。4隅にボルトを設置し、蝶ネジで強く絞めて凸面に藍がしみ込まないようにして模様を描くことができる。
版画の作成
それらしい模様をCADソフトで描いて印刷し、版画板に写し彫刻刀で深めに彫る。
この時、藍色を残す模様と消す部分を間違えないよう気を付ける。堀の深さは2mmとした。
染色の準備
➀ 全色染め 革を均一に藍色に染める
② 模様を彫った版画に革を重ね、挟み込みスタンプ器で挟みこんで蝶ネジできつく絞めつける。
③ 革に「クイックマスク」で模様を書込んでから藍染し、染め終わりに熱湯で洗い流す。
上記3種類を試す。
藍溶液を作る
藍溶液と言ってもキットなので、説明書通りに作る要領にに合わせた割合で調合すればよいだけ。
水に白い粉末を溶かし込み、それに藍粉末を溶かし込むだけ、泡が出て黄緑色になった。
そこにまず➀の革をチャプチャプとネット説明を見て20回くらい約2分ゆらした後新聞紙に挟んで水けを取ります。
次に、②の板に挟んだ版画式挟み込みスタンプ器ごと藍溶液に浸し、こちらも2分くらいチャプチャプしてから新聞紙に挟んで水けを取ります。
続けて、③の革も同様に2分チャプチャプしてから、新聞紙に挟んで水けを取る。
少しづつ色が濃くなり、20分くらいでほぼ色の変化が落ち着いてきたら、水道水で洗い流します。どれだけ出るのよ、っというぐらいいつまでたっても水の色が透明になりません。小さなプールくらいの容器に浸した方が良いかも。。。 水道代も考えてある程度で妥協しました。
次は60%くらいの酢酸水に2、3回くぐらせて、また水洗いしました。
その後、また新聞紙に挟んで水けを取り、ある程度乾いたら室内で24時間乾燥させました。③のクイックマスクを縫った革は半渇きの時点で熱めのお湯でもみ洗いし、薬品を流し落とします。
反省(わかったこと)
薄い手袋だと2枚重ねで、汚れてもよい服装で、屋外でやること! とにかく、あちらこちらが藍色になり、爪の間に入った色は2日間くらいついていた。屋外の水道付近も藍色になっている。
藍の職人のコメントでは上記ルーチンを何回も繰り返して、濃くするようでした。
それと、版画での「挟み込みスタンプ器」は失敗で液がしみ込んで、きれいな模様が出なかった。
新聞紙で挟みこむのも、新聞のしわが後に残るため、広げたままでの乾燥が良いかも。
「クイックマスク」が明けた時から粉状になっていて、不良品かどうかメーカーに問い合わせしたが、言われた通りレンジでチンしたがすぐにまた粉状になり、塗りにくい。他の液状なものを探したほうが良いのかも。 不良品だったのかも??
乾燥した後に革がカチカチになるので、オイルを十分しみこませて、圧をかけて平らに伸ばす必要がある。その後にレザーフィックスで色止めしたが、色移りしやすい。水洗い不足かな?
もっともっと試して研究が必要でした。